S&P500指数は人工知能と中東情勢への懸念から週間で下落
S&P500指数は今週、ハイテク株主導で1.6%下落した。米国における人工知能(AI)への期待が過剰になっているのではないかという懸念が背景にある。 S&P500指数は7,457.69で週を終え、7月は0.6%下落したが、年初来では8.9%上昇している。 アリババ(BABA)が出資する中国のムーンショットAIが、一部の米国製システムを凌駕すると主張するAIモデルを発表したことで、米国のハイテクセクターへの懸念が高まった。 中東情勢の緊迫化も重荷となり、原油先物価格は上昇した。イランは、シリアとバーレーンの米軍を標的としたと発表し、中東における攻撃範囲を拡大した。 経済指標によると、6月の米国の消費者物価は予想以上に下落し、生産者物価も予想外に下落した。生産者物価の下落は、エネルギー製品価格の急落を背景としている。米連邦準備制度理事会(FRB)が金曜日に発表したデータによると、6月の米国の鉱工業生産は予想を下回る伸びにとどまり、製造業の生産は停滞した。 テクノロジーセクターは3.8%下落し、通信サービスセクターは2.4%、工業セクターと素材セクターはそれぞれ1.4%下落した。一般消費財セクターと公益事業セクターも小幅に下落した。 テクノロジーセクターの下落銘柄には、アプライド・マテリアルズ(AMAT)が週間で12%下落、ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)が14%下落した。 通信サービスセクターでは、ネットフリックス(NFLX)の株価が6%下落した。同社の第2四半期の売上高はウォール街の予想を下回り、第3四半期の業績見通しも市場予想を下回った。また、同社はエンゲージメントレポートの公表頻度を半期ごとから年1回に変更すると発表した。 一方、エネルギーセクターは5%上昇、不動産セクターは2.3%上昇、生活必需品セクターは1.4%上昇した。金融セクターとヘルスケアセクターも上昇した。エネルギー関連株の上昇は、イランがクウェートの海水淡水化プラントへの攻撃を拡大したことを受け、原油先物価格が上昇したことが背景にある。上昇銘柄には、エクソンモービル(XOM)が6.1%高、シェブロン(CVX)が6.2%高となった。 来週の決算発表予定には、グーグルの親会社であるアルファベット(GOOGL、GOOG)、テスラ(TSLA)、フィリップ・モリス・インターナショナル(PM)、GEバーノバ(GEV)、テキサス・インスツルメンツ(TXN)、インターナショナル・ビジネス・マシーンズ(IBM)、AT&T(T)、インテル(INTC)、アメリカン・エキスプレス(AXP)などが含まれる。 経済指標としては、6月の新築住宅販売件数と、製造業の景況感を示す指標である7月の米国製造業PMI速報値が挙げられる。